星野源の「いのちの車窓から」を読んだ話

 僕は星野源が好きだ。フィルムがJwaveで繰り返し流れていた頃から好きだ。ライブには一度も行ったことはないが、CDの初回限定版を買うくらいは好きである。要するに熱狂的なファンではない。好きのレベルはそのくらいだが、先日本屋に行った時にこの本を見つけて迷わず購入した。

いのちの車窓から

 本書はなんかの雑誌に連載していた彼の短いコラムを集めたものだ。こっそりツイッターをやっていた話、SUNのバックグランド、紅白、ラジオに対する彼の考えなどが書かれている。

 本書を読み終えて、僕は彼の簡潔で分かりやすい文章に驚いた。きちんと書かれた論文や理系の人が書く文章を読んだ時に感じる「違和感を感じさせることなく淡々と進んでいく」文章と同じだったからだ。ちょうど本書の中に彼の「文章を書く事」についてのコラムがある。意外であるが、彼は文章を書く事に対して苦手意識があったそうだ。しかし文章を書く事を仕事にする事で、無理やりにでも書き続けた。その結果、現在は自分の思いを言葉にすることが苦ではないそうだ。

 これに影響を受けて、僕は今長い間放置していた日記を書いている。自分の考えを文章にすることに対して、僕は苦手意識を持っているし苦痛である。それでも彼のような文章が書けるようになるなら、定期的に書く事を続けてみようと思う。

 ちなみにタイトルの「いのちの車窓から」は自分の体を人生を旅する機関車に例えたものだ。詳しくは本書を参照されたい。